不動産の構造や規模などに応じて分類し、それぞれの特徴を記述する
不動産の構造や規模を特定しないまま、不動産の本質や価値について言及しているインターネット上の記事を見ることがある。しかし、不動産は用途ごとにその特徴や価格変動パターンが異なることから、より正確な議論をするためにはそれらを適切に分類する必要ががあると筆者は考える。分類と一口に言っても色々な角度からの分類があるが、個人が投資する場合は、居住用不動産を対象として検討することが多いので、主に「集合・非集合」及び「構造」という切り口で、居住用不動産の分類とその特徴をまとめる。
- 戸建
- 木造であることが多い。木造の場合は、主要構造体(柱や梁)が木で作られている。構造的には、遮音性は相対的に低い。柱や筋交いを多くすることで、高い耐震性を確保できる。鉄骨造やRC造も稀にある。
- 他の二つの分類よりは、相対的に売買価格や建築単価が低い。
- 共用部が基本的にないため、賃貸に出す場合、共用廊下などの清掃等が不要。
- 新築躯体の法定耐用年数は、22年。
- アパート
- 鉄骨造(S造)であることが多い。鉄骨造は、アパートなどの低層集合住宅でよく採用される構造。柱や見た目は、木造建築物とあまり違わない。細分類として、重量鉄骨と軽量鉄骨がある。重量鉄骨の方が、防音性は高い傾向にある。
- 売買価格や建築単価は、同規模の木造より高く、RCより安いことが多い。
- 共用部があり、投資物件とする場合は、清掃などの管理費を見込む必要がある。
- 新築躯体の法定耐用年数は、骨格材の肉厚が4mmを超えるものが34年、3mm~4mmが27年、3mm以下が19年。
- マンション
- 鉄筋コンクリート造(RC造)が多い。建築単価は比較的高額。大規模集合住宅でよく採用される構造。遮音性能は相対的に高い。一般的に、壁やスラブ(床)が厚ければ厚いほど、遮音性能は高まる。従って、物件選定に当たっては、壁厚やスラブ厚を確認することが重要。
- 売買価格や建築単価は、一般的に木造やS造よりも高い。
- 木造やアパートと比べると、一般的に収益性が高い(賃料㎡単価が高く、賃貸可能面積も広い)。
- 共用部があるため、清掃などの管理費を見込む必要がある。また、エレベーター、消火設備、給水ポンプ(もしくは貯水槽)などを附帯することが多く、特にエレベーターは維持メンテナンス費用や更改費用が大きくなりがち。また、外壁がタイル貼りである場合は、定期的に補修や点検が必要。また、30年ほどで貼替などを検討する必要がある。陸屋根の場合は、定期的に防水塗膜の塗り替えが必要。収益性が高い一方、維持管理や修繕に係る費用や手間が段違いに多いので、不動産投資の検討対象に加える場合は、それらを踏まえて判断する必要がある。
- 新築躯体の法定耐用年数は、47年。

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